相続開始後の不動産収益や預金の利子について。扱われ方は…

司法書士アメジスト法務事務所

078-362-0216

〒652-0007 兵庫県神戸市兵庫区五宮町1-2-1

受付時間 / 9:00~19:00

相続開始後の不動産収益や預金の利子について。扱われ方は…

相続・遺言のブログ

2018/10/30 相続開始後の不動産収益や預金の利子について。扱われ方は…

相続が起きると、被相続人の財産を承継する

 

 

ことになりますが、相続発生時から遺産分割

 

 

が成立するまでタイムラグがあるときには、

 

 

その相続財産から得られる収益の帰属が誰が

 

 

どのように取得するかということで問題に

 

 

なることがあります。

 

 

 

 

例えば、預金に対する利子、賃貸住宅に

 

 

対する家賃、土地に対する地代などが、

 

 

考えられます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このような元物(果実を発生させるもの)の

 

 

使用に対する対価を法定果実といいます。

 

 

 

 

相続開始後に発生する法定果実の帰属に

 

 

ついて、遺産分割で最終的に預金や不動産を

 

 

取得した相続人が法定果実を取得するという

 

 

ことも一見考えられそうですが、最高裁の

 

 

判例(最高裁平成17年9月8日判決)では、

 

 

法定果実は相続財産とは別個の財産という

 

 

見解を採っています。

 

 

 

 

そして、相続開始から遺産分割確定までの間に

 

 

発生した、預金の利子や不動産賃料などの財産

 

 

は、共同相続人の共同財産として各相続人が

 

 

法定相続分に応じて取得します

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なので、このような法定果実は、遺産分割の

 

 

対象にはなりません。

 

 

 

 

なお、不動産においては通常管理費用が発生

 

 

しますが、上記の見解を採る場合、これに

 

 

ついても法定相続分に応じて共同相続人が

 

 

負担する形態で清算することになると

 

 

思われます。

 

 

 

 

もっとも、相続人の1人が自ら不動産管理の

 

 

労を負担し続け、その他の相続人が不動産に

 

 

全く関心がないような事情がある場合など、

 

 

法定相続分に応じた配分が実態に合致しない

 

 

ようなケースも珍しくはありません。

 

 

 

 

なので、実際の遺産分割の場面では、相続人

 

 

の合意の下、法定果実も遺産分割の対象に

 

 

含めて遺産分割協議や遺産分割調停を成立

 

 

させることも十分に考えられます。

 

 

 

 

遺産分割により元物たる相続財産を取得

 

 

しても、それまでの法定果実などを改めて

 

 

法定相続分で分けなければならないとする

 

 

と、新たな紛争が生じてしまうおそれが

 

 

あるので、そのような事態を避けるには、

 

 

法定果実の取得についての内容も協議内容

 

 

に含めることは有用的なのです。

 

 

 

 

たしかに、通常の場合、このようなことは

 

 

大した問題にならないことのように

 

 

思えそうですが、大規模なビルなどの相続

 

 

の場合には、賃料収入が相当高額になる

 

 

ケースもあり得るので、注意が必要です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■■□―――――――――――――――――――□■■

司法書士アメジスト法務事務所

【電話番号】
078-362-0216

【住所】
〒652-0007
兵庫県神戸市兵庫区五宮町1-1

【受付時間】
9:00~19:00

■■□―――――――――――――――――――□■■

TOP