葬儀費用の支払で、相続放棄に影響出るかが不安なときには…

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葬儀費用の支払で、相続放棄に影響出るかが不安なときには…

相続・遺言のブログ

2020/11/08 葬儀費用の支払で、相続放棄に影響出るかが不安なときには…

相続放棄をするつもりでいるときに、

 

 

相続財産に手をつけてしまうと相続放棄が

 

 

できなくなってしまうので、

 

 

亡くなられたときの葬儀費用を相続財産から

 

 

支払っても問題がないかどうかという疑問が

 

 

浮かぶのは珍しいことではありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たしかに相続財産の処分行為は相続を承認した

 

 

ものとみなされる(法定単純承認)ので、

 

 

一見葬儀費用の支払を相続財産から充てること

 

 

が法定単純承認に該当するケースに思えそう

 

 

ですが、原則的には該当しません

 

 

 

 

これは、葬式が社会的儀式として必要性が高い

 

 

ことや、時期が予想できなく相当な費用が

 

 

かかることもあるため、相続人にお金がないが

 

 

故に葬式ができないとなれば、社会的にも

 

 

非常識な結論に達してしまうので、相続財産

 

 

から葬儀費用を支出することを法定単純承認に

 

 

該当するものではないと判断されています。

 

 

 

 

とはいえ、葬儀の内容が被相続人の生前の

 

 

人間関係や職業・地位などからみて適切な規模

 

 

のものであると認められることが必要で、

 

 

限度を超して豪華な葬儀を行い、支出する

 

 

葬儀費用が高額となった場合、適切な金額を

 

 

超えた部分について、相続財産の一部の処分と

 

 

みなされ、相続放棄に影響が出る可能性がある

 

 

ので、注意が必要です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実際、葬儀の内容が適切かどうかを争い、

 

 

相続財産の処分の要素の該当性から

 

 

法定単純承認となって相続放棄の効力を否定

 

 

するのは、

 

 

被相続人に貸付金などがある債権者のケース

 

 

が多いので、被相続人に借金があるときには

 

 

少々の不安は残ります。

 

 

 

 

一応そのような事態になったときのためにも

 

 

葬儀費用の領収書を保管しておくことは

 

 

重要です。

 

 

 

 

自身の死後、遺された者の葬儀費用の負担や、

 

 

その後の遺産分割・相続放棄に影響が出ない

 

 

よう生前から準備しておくためには、

 

 

保険を活用することも考えられます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

死亡保険金は相続財産ではないので、

 

 

相続財産の処分の当否の場面ではないため、

 

 

葬儀費用もそこから充てることができ、

 

 

無難に相続放棄することができます。

 

 

 

 

また、国民健康保険から支給される葬祭費を

 

 

受け取るのは相続ではないため、

 

 

その受領も相続放棄に影響は出ません。

 

 

 

 

以上のように、葬儀費用を相続財産から支出

 

 

するのは、原則として、相続財産の処分行為に

 

 

該当しませんが、ケースバイケースで曖昧な

 

 

領域も残るので、

 

 

保険金など相続財産から分離された金銭で

 

 

葬儀費用を賄えるよう、生前に準備をしておく

 

 

ことをおすすめします。

 

 

 

 

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